どうするレガシーシステム&モダナイゼーション

レガシーシステム&モダナイゼーション

注目コンテンツ:問い合わせ


Tweet このエントリーをはてなブックマークに追加

レガシーシステム(Legacy System)とは

レガシーシステムの面で大きな阻害要因となっているのは、「何から手を付ければよいか、判断できない」ことだ。IT部門が、自社で利用しているITシステムの全体像を把握できておらず、また把握できている領域もシステムが密結合になっていてどこを着手すればよいか、が分からなくなっている。そのためモダナイゼーションの投資対効果(ROI)を評価しようにも、その範囲や効果の指標や根拠となる改善点を定められないまま、時間が過ぎているのが現状ではないか。また、ITモダナイゼーションによって実現される「データ活用」が、自社にどのような効果をもたらすのか、組織内で共通認識が持てていないことも取り組みが進展しない要因の1つといえるだろう。

マネジメント面では、ITモダナイゼーション推進に向けたスローガンは掲げるものの、事業要求や業務要件にまで落とし込めていないことが多い。そのため、

レガシーシステム(Legacy System)は、古い技術やソフトウェア、ハードウェア、またはプロセスに基づいて構築された情報システムのことを指します。これらのシステムは、通常、数年から数十年前に開発または導入されたものであり、現在の最新技術や基準には合致していない場合があります。 レガシーシステムは、様々な理由で組織内に残存している場合があります。たとえば、費用やリソースの制約、複雑な依存関係、変更の困難さ、既存のデータやビジネスプロセスへの強い結びつきなどが挙げられます。また、組織が成長や変化を遂げる中で、新しいシステムとの統合やデータ移行の難しさも理由となる場合があります。 一般的には、レガシーシステムは次のような特徴を持っています:

  1. 古い技術やプログラミング言語(COBOL、FORTRAN、algol、PLI)に基づいて構築されている場合がある。
  2. ドキュメントやコメントが不足しており、システムの理解が難しいことがある。
  3. 大規模な修正や機能追加が困難で、変更に時間とコストがかかる場合がある。
  4. ハードウェアやオペレーティングシステムのサポートが終了している場合がある。
  5. セキュリティの脆弱性がある可能性が高い。
  6. メンテナンスやアップグレードには多くのコストとリソースが必要とされることがあります。
組織は、これらの問題を克服し、最新の技術やアーキテクチャに移行することで、レガシーシステムの問題に対処することがあります。これはしばしば「レガシーモダナイゼーション」と呼ばれます。

レガシーシステムの問題を解決する方法としては、システムの刷新やリプレース、新しいテクノロジーへの移行、レガシーシステムの一部を置き換えるなどのアプローチがあります。ただし、これらの変更はリスクやコストが伴うため、組織は慎重に計画し、戦略的なアプローチを取る必要があります。

レガシーシステムのモダナイゼーション(Modernization)は

レガシーシステムのモダナイゼーション(Modernization)は、古いシステムを現代的な技術やアーキテクチャに基づく最新の状態にアップデートするプロセスです。モダナイゼーションによって、システムの機能性、保守性、拡張性、セキュリティなどが改善されることが期待されます。 モダナイゼーションにより何を変え、何は残すべきか、について、IT部門が十分な検討を行えず、手を付けられずにいる。 モダナイゼーションの手法は様々であり、以下にいくつかの一般的なアプローチを示します:

  1. リファクタリング(Refactoring): システムのコードやアーキテクチャを改善し、保守性や拡張性を向上させます。これには、冗長なコードの削減、モジュール化、新しい設計パターンの導入などが含まれます。
  2. 再設計(Reengineering): システムの全体的な再設計を行い、新しい技術やアーキテクチャに基づくシステムに変換します。これには、既存の機能の再評価、新しい要件の分析、モジュールの再構築などが含まれます。
  3. コンポーネントの置き換え: システム内の特定のコンポーネントを新しいテクノロジーやサービスに置き換えます。たとえば、古いデータベースを新しいデータベースに移行する、レガシーコンポーネントをクラウドサービスに置き換えるなどがあります。
  4. インターフェースの近代化: システムのユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)を改善し、使いやすさや効率性を向上させます。これには、モバイル対応やレスポンシブデザインの導入、新しいUIフレームワークの利用などが含まれます。
  5. クラウド移行: オンプレミス環境からクラウドベースの環境への移行を行います。これにより、スケーラビリティや可用性の向上、コスト削減、セキュリティの強化などが期待できます。

    例えば、

    レガシーシステムが存在することによるリスク・課題

    経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」より抜粋

    • 既存システムの問題点を把握し、いかに克服していくか、経営層が描き切れていないおそれ
    • 既存システム刷新に際し、各関係者が果たすべき役割を担えていないおそれ
      1. 経営トップ自らの強いコミットがない(→現場の抵抗を抑えられない)
      2. 情報システム部門がベンダーの提案を鵜呑みにしがち
      3. 事業部門はオーナーシップをとらず、できたものに不満を言う
    • 既存システムの刷新は、長期間にわたり、大きなコストがかかり、経営者にとってはリスクもあり
    • ユーザ企業とベンダー企業の新たな関係の構築が必要
      1. ベンダー企業に丸投げとなり、責任はベンダー企業が負うケースが多い
      2. 要件定義が不明確で、契約上のトラブルにもなりやすい
      3. DXの取組を経て、ユーザ企業、ベンダー企業のあるべき姿が変化
      4. アジャイル開発等、これまでの契約モデルで対応しきれないものあり
    • DX人材の不足
      1. ユーザ企業で、ITで何ができるかを理解できる人材等が不足
      2. ベンダー企業でも、既存システムの維持・保守に人員・資金が割かれ、クラウド上のアプリ開発等の競争領域にシフトしきれていない
    レガシーシステムとDX

    ITシステム全体のモダナイゼーションは依然として遅れがちなのが現状だ。

     まずシステムの面で大きな阻害要因となっているのは、「何から手を付ければよいか、判断できない」ことだ。
    IT部門が、自社で利用しているITシステムの全体像を把握できておらず、また把握できている領域もシステムが密結合になっていてどこを着手すればよいか、が分からなくなっている。
    そのためモダナイゼーションの投資対効果(ROI)*を評価しようにも、その範囲や効果の指標や根拠となる改善点を定められないまま、時間が過ぎているのが現状ではないか。
    また、ITモダナイゼーションによって実現される「データ活用」が、自社にどのような効果をもたらすのか、組織内で共通認識が持てていないことも取り組みが進展しない要因の1つといえるだろう。
     一方のマネジメント面では、ITモダナイゼーション推進に向けたスローガンは掲げるものの、事業要求や業務要件にまで落とし込めていないことが多い。そのため、モダナイゼーションにより何を変え、何は残すべきか、について、IT部門が十分な検討を行えず、手を付けられずにいる。

    *投資対効果とは、投資に対してどれだけ利益をあげたのかを示す指標のことです。 投資対効果を意味する言葉「Return On Investment」の頭文字をとって「ROI(アールオーアイ)」と呼ばれます。 他にも「投資収益率」「投資利益率」と呼ばれることもあります。ROI = 利益額 ÷ 投資額 × 100 特に広告に対するROIを算出する場合には、「利益額」を「売上-原価-広告費」に分解して次のとおりになります。 ROI =(売上-原価-広告費)÷ 広告費 × 100 算出されたROIの数値が高いほど、投資効果や費用対効果が高いことを示します。 一方、ROIが100%を下回った場合は、投資や費用に見合ったリターンを得られていないことを示します。

    レガシーシステムモダナイゼーションの失敗事例

    長年に渡り業務プロセスに合わせてカスタマイズされ、業務を支えてきたシステムは理想的で頼りがいのある存在です。現場の方々は「今のまま」での刷新を望む意見が多い傾向にあります。 とは言え、「今のまま」が実は効率的ではなくなっていたり、「今のまま」での刷新では開発コスト肥大化や再ブラックボックス化を生んでいたりと、システム刷新が思うような結果につながらない可能性があります。 システム刷新の失敗例には下記のようなケースが挙げられます。

    • 現場の意見を重視し過ぎ、意見がまとまらず、目的からかけ離れた基幹システムを導入してしまう
    • 「機能はそのままで」とベンダーに丸投げしてしまうことで、導入後、使い勝手の違いで現場の不満につながり、システムの利活用が進まない
    • 現場業務に合わせたカスタマイズと追加開発により、開発期間とコストが肥大化する

    レガシーシステム刷新=モダナイゼーションの鍵は(計画と実施)、以下の手順や考慮事項が重要です

    1. 可視化:現状システムの可視化を行うことが絶対要件です。
    2. 目標の設定: モダナイゼーションの目的や組織のビジョンと整合性を確認し、具体的な目標を設定します。例えば、セキュリティの向上、保守性の向上、新機能の追加などが目標となる場合があります。
    3. 要件の評価: レガシーシステムの現状を評価し、必要な要件を明確化します。既存の機能やデータ、インテグレーション要件、ユーザーのニーズなどを洗い出し、優先順位付けを行います。
    4. 技術の選択: モダナイゼーションに使用する技術やアーキテクチャを選択します。現代的なフレームワーク、クラウドサービス、データベース、開発ツールなどの選定を行い、組織の要件と適合するものを選びます。
    5. リスク評価: モダナイゼーションプロセスに伴うリスクを評価し、適切な対策を立てます。データの損失やシステムの停止、互換性の問題など、潜在的なリスクを洗い出し、リスク軽減策を計画します。
    6. プロジェクトの計画とスケジュール: モダナイゼーションの実施に向けたプロジェクト計画を立てます。作業範囲、タスクのスケジュール、リソースの割り当て、マイルストーンの設定などを考慮し、実現可能なスケジュールを策定します。
    7. フェーズ化と優先順位付け: モダナイゼーションを複数のフェーズに分割し、優先順位付けを行います。大規模な変更やリスクの高い要素を優先し、段階的な実装を行うことで、リスクの管理と成果物の提供を効果的に行います。
    8. テストと検証: モダナイゼーションの各フェーズや変更点に対して十分なテストと検証を行います。

    レガマイを支援する生成AIの実力、ピュアJava変換にも道筋

    日経クロステック(xTECH)より引用

    「生成AI(人工知能)への期待がレガシーマイグレーションの相談件数増加につながっているのではないか」――。こう推測するのは、日立製作所の秋庭真一アプリケーション開発事業部サービス・ソリューション統括部担当部長だ。生成AIを活用すれば、レガシーマイグレーション(レガマイ)を素早く実現できる。このように考えるユーザー企業が増えているという見立てだ。2023年度に寄せられたレガマイの相談件数は、2022年度に比べて1.5~2倍に増えたという。
     現在、開発工程に生成AIを活用しようとする動きが活発だ。例えば生成AIを用いたコーディング支援ツールなどの活用が挙げられる。ツールでコーディング速度を向上させたといった話をよく聞くようになった。生成AIでレガマイをどう支援できるのか探っていこう。

    COBOLからピュアJavaへの変換も

    一般にCOBOLをピュアJavaに変換するリビルドは、プログラムの構造を変更しなければならず、単純にJavaに書き換えるJaBOLへのリライトに比べて難度が高かった。しかし生成AIの活用により、COBOLからピュアJavaへ効率的に変換する道筋が見えてきた。  日立製作所の立川茂アプリケーションサービス事業部Lumada共通技術開発本部担当本部長は、生成AIを活用したレガマイへの取り組みを3つ挙げる。「ブラックボックス化したCOBOLプログラムから設計書を作成すること」「JaBOLから脱却すること」「現新比較テストの作業を効率化すること」である。
     ブラックボックス化したCOBOLプログラムとは、仕様書がなく、開発したエンジニアもいなくなってしまい、どのような処理を実施しているのか分からないプログラムを指す。レガマイ時にブラックボックス化したプログラムがあると、1行ずつ読み解き処理内容を把握しなければならない。日立は生成AIを活用し、ブラックボックス化したCOBOLプログラムから仕様書を作成する仕組みを構築中だ。
     COBOLプログラムから作成した仕様書をJaBOLからの脱却にもつなげる。COBOLを直接ピュアJavaに変換した場合は、生成AIを使っても変換率が80%程度で頭打ちになることが試算できたという。そこで日立が考えたのは、Javaの仕様書からピュアJavaのプログラムを出力することだ。具体的には、COBOLプログラムから仕様書を作成し、それをJavaの仕様書に変換する。そしてJavaの仕様書からピュアJavaのプログラムに変換する。

    弊社では、レガシーシステムを!

    経営の根幹を成す基幹系システム。しかし、老朽化が進んでいるにもかかわらず、日常業務に追われて、なかなか手を付けられずにいる企業も多いのではないだろうか。今、ビジネス環境は激変しており企業経営も時代に合わせた変革が求められている。そんな中、経営に直結する基幹システムも革新していかなければならないと考える経営者は多いのでは?。
    弊社も創業が、1985年(昭和60年)ですので、業界的にはレガシー的、存在ですが、古いからこそレガシーシステムの内容を知り得ています。
    「誰も面倒を見てくれない、壊れないことを祈るだけ…、マイグレーションも自力ではあきらめました、そんなレガシーシステム。なんとかします」
    モダナイゼーションは、一気に進めるのではなく、上記コンテンツを段階的に進めることをお勧めします。
    老朽化したシステムのままで、市場競争力を高めることは困難です。
    老朽化(陳腐化)したCOBOL、ACCESSなどで作成されたシステムのモダナイゼーションを賜ります

    モダナイゼーション?について 下さい。

    モダナイゼーションの進め方
    ステップ概要 ステップ詳細
    【見える化】現状・問題の見える化と課題の特定を行う
    参考: 業務フローを作ってみよう(業務の可視化)
    業務改革:業務フローを作成(業務の可視化)
    ●お困りごとの見える化現状システム分析:>業務フローと現状システム融合性整理。
    ●現状の課題の見える化
    お客様の課題を明確にするため、お客様の業務の現状を確認する。お困りごとに関連した業務の詳細と業務量を把握し、また、業務のどのような点に負担を感じているかを明確化する。
    ●お客様のIT利用レベルを確認する。
    パソコンの台数や利用スキル、ネットワークの状況、現状利用しているシステムを明らかにする。
    【導入する】
    新システムを導入する。
    参考:中小機構 中小機構が提供する、IT導入に活用できるツールを集めたポータルサイト「ITプラットフォーム」
    ●有効性の高い新システムを探す
    1. 左記を参考に新システム提供事業者のHPに記載されている機能や導入必要な機器等を確認
    2. ビジネス用アプリ提供事業者に対し、課題が解決可能かどうか質問等を行う
    3. 見積作成を依頼、以上の手順で、事業者の規模にあった有用性の高い新システムを比較・検討する。
    ●新システム新システムの提示
    新システムの基本情報を比較した後、実際に試用する。無料で試用できるものを優先的に促すことで、使い易さや機能・導入の負担を確認できる。新システム提供事業者の導入サポート体制についても確認し、最終的に新システムを選定してもらう。 「IT導入補助金」の検討
    ●フォローアップ
    新システムが実際に課題解決に寄与しているかを評価する。

    外部サイト

    レガシーモダナイゼーションを推進する2つのアプローチ  レガシーシステムが抱えるリスクから一日も早く脱却したいと考える多くの企業から注目されているのが、「メインフレームからクラウドネイティブへ」をキーワードとするモダナイゼーションだ。  この取り組みにおいて、どのアプリケーションを対象に、どんな形でクラウド移行するのかを判断する際の基準となるのが、以下に示す「7R」だ。

    • Reimagine:レガシーシステムをデカップリングなどの手法を用いて新たに構築したシステムに機能を移行する
    • Refactor:レガシーシステムで使用されていたコードを言語変換など行い、新たなプラットフォームで動作させる
    • Replace:パッケージアプリケーションやSaaSを用いて、レガシーシステムで実施していた業務を置き換える
    • Replatform:レガシーシステムで使用されていたコードを用いて新しいプラットフォーム上で動作させる
    • Rehost:レガシーシステムで使用されていたアプリケーションをできるだけそのまま新しいプラットフォーム上で動作させる
    • Retire:一部のレガシーシステムを廃止する
    • Retain:一部のレガシーシステムを塩漬けにする

    モダナイゼーションの一大潮流に飛び移れ ~DXの分水嶺は「経営トップがここでシステムを転換できるか」~ - 日経クロステック Specia基本的に富士通のPRページです

    IT導入補助金が理解できていない、利用方法が分からない。
    インボイス対応や電子帳簿保存法の意味が分からない。
    業務可視化の必要性や方法などわからず困っている。
    RPTの対応方法方法などわからず困っている。
    DXの取り組み方法などわからず困っている。
    オンプレミス(自社保有型システム)からクラウドへ(SaaS導入)── 「クラウドファースト」や「クラウド・バイ・デフォルト」といった掛け声のもと、クラウドを使用しているが効果が出ていない。
    ・・・
    どこに相談していいか分からない。
    OAコーディネータズが解決します

    IT導入補助金、インボイス対応、DX、RPA、など無料相談実施中です、今がチャンスです
    この機会に下さい。


    このエントリーをはてなブックマークに追加

    最上行へ

    OAコーディネターズとは
    弊社のメンバーシップになりませんか。 情報処理コンサルティング「 OAコーディネーターズ」
    Copyright © OAコーディネターズ All Rights Reserved.