日本におけるSDGsの取り組み
日本政府は、2016年5月に内閣総理大臣を本部長・全国務大臣を構成員としたSDGs推進本部を設置、省庁横断的に、SDGsに取り組むことにしました。
「SDGsアクションプラン」の策定や、「ジャパンSDGsアワード」を主催するなど国をあげてSDGsを推進しています。
第7回ジャパンSDGsアワードの公募について
持続可能な開発の3つの側面
- 持続可能な開発は、将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発と定義
- 持続可能な開発を達成するためには、経済成長、社会的包摂、環境保護という3つの主要素を調和させることが不可欠
持続可能な開発目標(SDGs)を支える要素は。
持続可能な開発目標(SDGs)の諸目標とターゲットはいずれも、人間、豊かさ、地球、平和、パートナーシップという極めて重要な分野で、今後15年間の行動を促すことになります。下記における「目標 *」は下表参照。
- 人間(People) – あらゆる形態と次元の貧困と飢餓に終止符を打つとともに、すべての人間が尊厳を持ち、平等に、かつ健全な環境の下でその潜在能力を発揮できるようにする(目標1、2、3、4、5および6)。
- 豊かさ(Prosperity) – すべての人間が豊かで充実した生活を送れるようにするとともに、自然と調和した経済、社会および技術の進展を確保する(目標7、8、9、10および11)。
- 地球 (Planet)– 持続可能な消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通じ、地球を劣化から守ることにより、現在と将来の世代のニーズを充足できるようにする(目標12、13、14および15)。
- 平和 (Peace)– 恐怖と暴力のない平和で公正かつ包摂的な社会を育てる。平和なくして持続可能な開発は達成できず、持続可能な開発なくして平和は実現しないため(目標16)。
- パートナーシップ(Partnership) – グローバルな連帯の精神に基づき、最貧層と最弱者層のニーズを特に重視しながら、すべての国、すべてのステークホルダー、すべての人々の参加により、持続可能な開発に向けたグローバル・パートナーシップをさらに活性化し、このアジェンダの実施に必要な手段を動員する(目標17)。
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Goal 1
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
End poverty in all its forms everywhere |
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Goal 2
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
End hunger, achieve food security and improved nutrition and promote sustainable agriculture |
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Goal 3
あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages
介護情報
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Goal 4
全ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
Ensure inclusive and equitable quality education and promote lifelong learning opportunities for all |
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Goal 5
ジェンダー平等を達成し、全ての女性及び女児の能力強化を行う
Achieve gender equality and empower all women and girls
●子育て生活応援
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Goal 6
全ての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
Ensure availability and sustainable management of water and sanitation for all |
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Goal 7
全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
Ensure access to affordable, reliable, sustainable and modern energy for all
●再生可能エネルギー = 自然エネルギー
●家庭の節電:ムダな電力使用をやめよう
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Goal 8
包摂的かつ持続可能な経済成長及び全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
Promote sustained, inclusive and sustainable economic growth, full and productive employment and decent work for all
●新たな出会いを求めて
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Goal 9
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
Build resilient infrastructure, promote inclusive and sustainable industrialization and foster innovation |
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Goal 10
各国内及び各国間の不平等を是正する
Reduce inequality within and among countries |
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Goal 11
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
Make cities and human settlements inclusive, safe, resilient and sustainable |
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Goal 12
持続可能な生産消費形態を確保する
Ensure sustainable consumption and production patterns
●食品ロス
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Goal 13
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる Take urgent action to combat climate change and its impacts
●地球を長生きさせよう
●環境破壊を止めるために
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Goal 14
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
Conserve and sustainably use the oceans, seas and marine resources for sustainable development
● 環境にも体にも優しい選択肢。 「脱プラスチック」商品を買おう! 「わかる、えらぶ、エシカル」
●海洋ゴミを考える
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Goal 15
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
Protect, restore and promote sustainable use of terrestrial ecosystems, sustainably manage forests, combat desertification, and halt and reverse land degradation and halt biodiversity loss
●日本の里 100景 |
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Goal 16
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、全ての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
Promote peaceful and inclusive societies for sustainable development, provide access to justice for all and build effective, accountable and inclusive institutions at all levels |
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Goal 17
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
Strengthen the means of implementation and revitalize the global partnership for sustainable development |
ビジネスパーソンに聞く都道府県「SDGs認知度」ランキング<2022>
SDGs QUEST みらい甲子園
高校生が持続可能な地球の未来を考え行動するために、SDGsを探究し、社会課題解決に向けたアイデアを考える機会を創発し、そのアクションアイデアを発表・表彰する大会です。
SDGs QUEST みらい甲子園
募集内容
SDGsの目標達成に向けた高校生によるアクションアイデアプラン
※活動実績の有無は問いません。あくまでアイデアプランの募集となります。
参加条件
対象エリア内の高校に通う高校1年生・2年生2~6人で構成するチーム。男女、学年、他校生徒の混成可。
※一人での参加はできません。中高一貫校による参加の場合は、中学生の参加も可。
2021年度「SDGs未来都市」31自治体を選定、内閣府
「新・公民連携最前線 PPPまちづくり」より
内閣府地方創生推進室は2021年5月20日、自治体によるSDGsの達成に向けた優れた取り組みを提案する31都市(31自治体)を2021年度の「SDGs未来都市」として選定。また、31都市で行われる取り組みから、特に先導的な10事業を「自治体SDGsモデル事業」として選定した。応募都市数は53だった。
国はモデル事業に対して上限2700万円の補助金を交付する(定額補助を上限1700万円、2分の1の定率補助を上限1000万円。いずれも初年度限り)。選定された都市は、国とも連携しながら提案内容をさらに具体化し、3年間の計画を策定して取り組みを実行し、定期的な進ちょく管理を行う。
図をクリックすると拡大ページに遷移します。
「SDGsアクションプラン2021」(基本的な考え方)
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2019年9月に行われた国連SDGサミットで、2030年までをSDGs達成に向けた取組を拡大・加速するための「行動の10年」と定められた。その後発生した新型コロナウイルス感染症の拡大は、世界の人々の命・生活・尊厳、すなわち人間の安全保障に対する脅威となっており、SDGs達成に向けた取組の遅れが深刻に懸念されている。国連や国際社会において呼びかけられているように、コロナ禍に打ち勝つだけでなく、「よりよい復興」に向けて取り組む必要があり、国際社会の連携が不可欠。
- 政府は、喫緊の課題である感染症危機の克服、保健医療システムの強化、感染症に強い環境の整備という多層的な取組を、スピード感を持って展開してきた。今回の危機を踏まえ、人間の安全保障の理念に立脚し、「誰の健康も取り残さない」という考えの下、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを推進することが重要。
- 先般、総理の所信表明演説で述べられたとおり、日本政府としては、成長戦略の柱に経済と環境の好循環を掲げて、グリーン社会の実現に最大限注力し、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする、「カーボンニュートラル」の実現を目指す。温暖化への対応は経済成長の制約ではなく、積極的に温暖化対策を行うことが、産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につながるという発想の転換が必要である。
- 同様に、SDGsの文脈においても、革新的なイノベーションを活用し、規制改革などの政策を総動員することで、効率的・効果的に目標を達成することができる。SDGsが達成された、しなやかで強靱な、経済と環境の好循環のあるウィズ・コロナ、ポスト・コロナの時代を実現するには、社会全体の行動変容が必要であり、あらゆる関係者が一体となって取り組んでいく必要がある。また、コロナ危機のために国際社会において人道・開発・平和が損なわれてはならない。改めて、「誰一人取り残さない」との考え方の下、SDGsを重要な指針として臨むことの大切さを訴えたい。
- 世界が今、大きな変化に直面する中で、日本は新たな時代を見据え、未来を先取りする社会変革に取り組まねばならず、政府・企業・個人等それぞれの立場で変革への取組を始めることが不可欠である。これが国内のみならず国際社会の変革を支え、リードすることにもつながる。
- このような考えに基づき、「SDGsアクションプラン2021」には、2021年に実施する政府の具体的な取組の重点事項を盛り込んだ。SDGsの達成に向けて国内実施・国際協力を加速化し、国際社会に日本の取組を共有・展開していくとともに、広報・啓発にも引き続き取り組み、あらゆる関係者の行動を呼びかけていく。