平成31年(2019年)中小企業・小規模企業 白書から

2019年版中小企業白書・小規模企業白書:概要においては、
中小企業・小規模事業者にとって、人口減少・少子高齢化が最大の課題。とされている

2019年度は、新時代を視野に入れ、

①経営者の世代交代(経営者の世代交代については、事業承継・経営資源の一部承継、多様な創業について分析・解説

経営者の世代交代

②中小企業・小規模事業者に期待される自己変革(自己変革については、構造変化に対応する挑戦やそれを支えるステークホルダーとの互恵関係について分析・解説。)

中小企業・小規模事業者に期待される自己変革

以上のように大別されています。

「中小企業白書:第2部 経営者の世代交代 第1章 経営資源の引継ぎ

休廃業・解散件数は増加傾向にあり、中小企業・小規模事業者の数は年々減少している。そのような状況で、我が国経済が持続的に成長するためには、企業がこれまで培ってきた、未来に残すべき価値を見極め、事業や経営資源を次世代に引き継ぐことが重要である。しかしながら、 中小企業・小規模事業者が培ってきた事業や、技術・ノウハウや設備などの貴重な経 営資源が、次世代に引き継がれることなく散逸してしまう場合もある。経営者が引退するまでの実態と、経営資源を引き継ぐに当たっ ての課題などを明らかにしている。
経営者資源引継ぎの概念は、 下では、経営者引退に伴う経営資源引継ぎの概念について整理している。 経営者引退は、事業が継続されるか否かによって「事業承継」と「廃業」に分けられる。また、事業の継続状況とは別に、事業で使用されていた経営資源がどうなったかという観点から捉えた「経営資源の引継ぎ」がある。

経営者引退に伴う経営資源引継ぎの概念図

第3部 中小企業・小規模企業経営者に期待される自己変革 :第1章 構造変化への対応

平成の約 30 年間を振り返ると経済・社会の構造は大きく変化し、今後この変化は さらに大きく速くなることが見込まれる。中小企業経営者は、このような社会変化の 中で、柔軟に変化に対応し自己変革を続けていく必要がある。 本章では、我が国の中小企業を取り巻く経済・社会の構造変化と、今後、中小企業 に期待される役割は?どうなるか。
第1節 3つの経済・社会の構造変化第1部では、中小企業の景況感は緩やかに改善しているが、人手不足にあえぎ、か といって生産性も上がっていないということが示された。ここからは、引合いは必ず しも少なくないが、目の前の仕事をこなすのに精一杯で、業務改善や新事業展開に関する手を打てていない、という中小企業像が浮かび上がる。しかし、本章冒頭でも記述したとおり、経済・社会構造はこの約 30 年間で大きく変わっている。そこで、本節では、中小企業を取り巻く

「人口減少」
①我が国の人口変化
②人口減少と中小企業
「デジタル化」
①インターネットの普及
②中小企業の ICT 活用状況
③中小企業における電子商取引(Electric Commerce, 以下、「EC」)の利用状況
「グローバル化」
①新興国の台頭
②中小企業の海外展開の状況
③地域別に見た中小企業の海外展開の動向
④インバウンド需要の増加

以上の3個の経済・ 社会の変化が中小企業にもたらす影響を分析しています。

「小規模企業白書:第2部 経営者の世代交代と多様な起業 :第1章 個人事業者の事業承継

経営者の高齢化が進む中で、休廃業・解散件数は増加傾向にあり、小規模事業者の数は年々減少している。そのような状況で、我が国経済が 持続的に成長するためには、小規模事業者がこれまで培ってきた、未来に残すべき価値を見極め、事業や経営資源を次世代に引き継ぐことが重要である。しかしながら、 小規模事業者が培ってきた事業や、技術・ノウハウや設備などの貴重な経営資源が、 次世代に引き継がれることなく散逸してしまう場合もある。 そこで本章では、特に小規模事業者に占める割合が多い個人事業者の事業承継の実 態、経営資源を引き継ぐに当たっての課題を明らかにしている。
第1節 個人事業者の事業承継に向けた論点整理を行っています。本節では、まず、個人事業者の全体像と、個人事業者における事業承継について分析する背景を示す。その上で、事業承継と経営資源の引継ぎの概念について見ていく。 下図 規模別、個人法人別、中小企業数(2016年)のグラフを見ると中小企業数全体 (約 358 万者)のうち、半数以上となる約 186 万者が小規模な個人事業者であること が分かる。 規模別、個人法人別、中小企業数(2016年) さらに、年代別に見た自営業主数の分布では 次に、個人事業主(自営業主)の年齢の分布(第 2-1-3 図)を見ると、2000 年には 50~54 歳が最も多い年齢層であったが、その後、2015 年には 70 歳以上が最も多い年 齢階層となった。2018 年は 70 歳以上の個人事業主が更に増加し、90 万人に到達して10 おり、個人事業主の高齢化が進んでいることが分かる 年齢階級別に見た自営業主数の推移 )


中小企業・小規模企業白書から「IT」という文字は消えました

ITは使用して当たり前、最近はAI・IOTという利用方法も出てきましたが、中小企業・小規模企業においては、会計処理をやっと導入するという感じを持っています。昨年は 間接業務の(「財務・会計」、在庫管理」、「給与管理・勤怠管理」、「受発注」、「顧客管理」)IT利用についてまとめられていましたが、中小企業白書では、第3部・第1章・第1節 3つの経済・社会の構造変化における「デジタル化」において、状況説明をしていますが、小規模企業白書においては触れていません。
小規模企業がIT化行う手掛かりは右側の「情報処理を理解する」から適宜なページを御覧下さい。