グローバル・テクノマネージメント研究所

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ノイズ対策技術

守りから攻めへ

設計で対応

これまでノイズ対策は,“ノイズを出さないための対策(EMI対策)”と“ノイズに犯されないための対策(イミュニティー対策)”という話が多かった。しかし、「どんな対策をしても、誤動作は必ず起きる」という逆転の発想を考えてみる。つまり、機器がノイズの影響で誤動作していることを検知できるようにする。誤動作が発生したときの対策を用意しておけば心配ない。“イミュニティー対策”がとられていることになるからだ。
ノイズ対策を行う際、過去の事例、使用環境の把握などを行い、それらを生かし、回路設計、製品全体の信頼性の確保など、誤動作による具体的な悪影響が表面に出る前に対処してしまうことで、誤動作発生を防いでいく。これがノイズに対する「守りから攻め」ということになる。
EMC問題は設計段階で80%以上対応させておくことが必要だといわれている。起きてから対応要因をを行うと、その対策にかかるコスト(装置によって異なる)は計り知れないものになる。

市場が対応要求

要因を理解

EMC規格に適合したことを証明するには認定機関のEMCサイトなどで測定し、合格すればよいといわれる。しかし、測定誤差やサイトの測定偏差測定時の環境によってバラつきがあるので、対策を行う際、規格が要求した値よりある程度、マージンを持たせるようにした方がよい。最近は製品の設置環境(リスクアセスメント)などを考慮して、多めにマージンとる傾向になっている。
電磁ノイズ対策の基本は影響を受ける機器へのノイズ伝搬を抑制することである。伝導ノイズであれば、電源線、信号線、アース線を介して伝搬する電磁ノイズが機器に伝搬することを防止する。対策としてはバイパスコンデンサー、ノイズフィルタエフェライトコア、サージアブソーバー、チョークコイル、ノイズ対策用トランスなどを使用する。
空間を伝搬する放射ノイズであれば、電子機器内への電磁ノイズを抑制するために、金属メッシュ、導電性フィルムなどの電磁シールド材を使用して抑制する。
対処法としては共通インピーダンスの低減となる。しかし複数の回路が共通のインピーダンスを持つと、ある回路の電流によって別の回路が電圧変動を受けるので、この影響を受けないようにするには共通インピースの大きさに依存すとから、これを低減させることである。
空間を伝搬して機器に侵入する電磁ノイズ対策をする場合、電磁シールドを活用する。電磁シールド材の場合、ノイズがノイズールド材に到達すると一部は反射され、一部は材料の中で減衰される。その結果、電磁シールド材を透過する電磁ノイズは軽減される。
方法はいろいろとが、基本は関係する方法はいろいろとあるが、基本は関係する部品、ユニットの瀬能、機能を理解し、EMC的に問題となる取り付け方、配置の場所、ケーブルの配線ルートなど、問題となる要因を理解していればノイズを防ぎとができる。そのとき、容量結合、誘導融合などが重要なポイントとなる。このことが基本は設計からといわれているゆえんである。ノイズ問題の要因として、人による設置・配置、機器内の配線・組み立てもあることは無視できない。

EMC設計教育

充実を図るには

ノイズ対策を前提に見ると“モグラたたき”の繰返しになってしまい、その対応ができる人は、場合によっては“便利屋”にされてしまう恐れがある。実践的な設計手法や要素技術開発、など理解し、これらのノウハウを各製品設計で適切に使用するには各設計のEMC設計スキルが不可欠であり、そのスキルを製品設計に反映させることである。
しかし、現在は教育といっても従来のEMC設計とは各設計部門のベテラン設計者の経験則の伝承が主となっており、若手技術者への体系的な教育はほとんどないように見える。この結果、若手技術者がEMC設計や対策を指示されたとき、理論的な内容の理解が不十分なまま、設計や対策へと走ることがあるのではないか。以上のことから、EMC設計品質の向上にはEMC基礎から応用に至る体系を取った教育が必須となる。
EMC設計教育の体系例
EMC講習会一覧 対象者 講習内容
新人社員教育 技術系新入社員 EMC基礎
(EMC、EMC問題、EMC設計概論)
基礎技術講習 基礎を知りたい人 EMC基礎、ノイズ、電磁波、基礎計算、EMC設計概論
電気設計講習 電気設計技術者 EMC構想、機構、回路、パターン、対策技術、対策事例等
機械設計講習 機械設計技術者 EMC構想、機構、対策技術と対策事例等
CAD/CAM講習 電気系のCAD/CAM EMC構想、機構、対策技術と対策事例等
出張講習 社内の希望部門 基礎~設計、対策全般(希望内容に合わせる)
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